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株式会社ストラソルアーキテクト 

【連載】第18弾:“ベンダーフリー”だからこそ実現できる経営視点の個別解でSCM/物流改革を支援 ~物流インフラプラットフォームNews~

こんにちは! シーアールイー(以下CRE)マーケティンググループです。

今年は歴史的な酷暑。夏の盛りから大型台風が来るなど天候が荒れました。皆さんのビジネスへの影響はありませんでしたか?

今回のインタビュー第18弾は、2022年11月にCREグループに参加し、物流インフラプラットフォームを支えるサプライチェーン・マネジメント(以下SCM)/物流改革の企画調査、戦略立案、プラン策定およびその実装化を得意とする株式会社ストラソルアーキテクト(以下SSA)の活動とサービスにフォーカスします。

SSAはSCM/物流コンサルティング企業として少数精鋭を旨とし、代表取締役社長である秋川健次郎氏をはじめSCM/物流改革のプロジェクトを数多く手掛けてきたコンサルタントが揃っています。製造業・流通業・物流業を中心に様々な規模の企業にサービスを提供していますが、特に中堅企業向けに豊富な実績を誇ります。案件としては、システム化企画や生産物流戦略といった川上のコンサルティングから、生産・物流業務の現場改善まで幅広い領域をカバー。クライアント企業それぞれのニーズに最適化したコンサルティングやソリューション構築支援を通して、実効性の高い業務改革と生産性向上の実現に邁進しています。

 

<今回お話をお聞きした方>
 株式会社ストラソルアーキテクト 代表取締役社長 秋川健次郎氏

マテハンメーカーのエンジニアとして物流センター設計、WMS構築に従事した後、複数のコンサルティング会社にてSCM/物流改革プロジェクトに参画。2015年、製造/物流改革特化型のコンサルティング会社であるサトーソリューションアーキテクト㈱の代表取締役に就任。2022年、CREグループに参画し社名を㈱ストラソルアーキテクトに変更。複数のスタートアップに関わった経験を踏まえ、経営視点から改革ストーリーを展開するアプローチでクライアント企業の業務/システム改革の支援を行っている。

 

<目次>

  

【強みと特徴】お客様の事業の深堀りから提案する

―― SSAは2022年にCREグループに参画し、社名もストラソルアーキテクトに変更されました。

株式会社ストラソルアーキテクト
代表取締役社長 秋川 健次郎 氏

秋川 ー 弊社はもともと2015年に自動認識ソリューションを手掛けるサトーホールディングスの社内ベンチャーとして設立されました。当初から私が代表を務め、製造業・物流業・流通業を中心としたSCM/物流業務のプロセス改革コンサルティングならびに、それにともなう現場改善、情報システムの企画・構築を手掛けてきました。
昨年、CREグループに移り、社名をストラソルアーキテクトに変更しました。ストラソルとは「ストラテジー」と「ソリューション」を掛け合わせた造語です
今回の移籍は物流インフラプラットフォームを展開するCREグループの総合力と、我々が得意とするSCM/物流改革のコンサルティングサービスとの親和性からある意味、自然な流れでした。現在はCREグループの総合力を生かし、クライアント企業によりトータルなサービスを提供できるよう努めています。

―― SCM/物流コンサルティング企業としてSSAの強みや特徴について教えてください。

秋川 ー 弊社では「お困りごとを解決する“個別解”の追求!」を企業コンセプトに掲げています。お客さまによってSCM/物流改革を必要とされる状況や直面する課題は様々です。そうした個別の事情を踏まえて最適化したコンサルティングおよびソリューション構築支援を通して実効性の高い業務改革と生産性向上を実現するには、上流にあるビジネス(事業)の深堀りを踏まえた企画立案が欠かせません。
そもそもSCM/物流にはビジネス(事業)全体を下支えする機能と役割があります。ビジネス(事業)全体の最適化と経営戦略の実現のためにSCM/物流改革を行うのであって、その逆ではありません。
特定のベンダーに紐づいているわけではないベンダーフリーであることも含め、このブレない軸こそが我々の強みと特徴であると考えています。

【最新事例1】複数の選択肢を徹底検証し既存施設の更新へ

―― 最近の具体的な事例をご紹介いただけませんか。

秋川 ー 直近の案件が、オフィス用品メーカーのA社のケースです。
同社は2002年、山梨県内にセンターを開設しました。当時は最先端の自動倉庫でしたが、20年が過ぎ更新期に差し掛かっています。
商品は自社でも製造していますが多くは海外から輸入しており、それらをいったん県内のセンターに集約。そこから首都圏を中心にBtoB向け、BtoC向けに配送しています。
同社にとってこの物流センターの見直しには3つのオプション(選択肢)がありました。
第一は、現在の拠点にとどまり設備とシステムを入れ替えること。第二は、同じ山梨県内の別のところにある自社保有地へ移転すること。第三は、そもそも輸入が多く需要地は首都圏が中心であるため、都内へ移ること。
これら3つの選択肢の中でどれが自社の事業戦略にマッチしているのか。その命題を解かなければ次に進めない状況がA社にありました。

―― 具体的にどのような支援を行い、どのような判断に至ったのでしょうか。

秋川 ー 同社内のプロジェクトメンバーとチームを組み、3つのオプションそれぞれについて事業戦略との親和性、イニシャルとランニングのコスト、さらに将来における市場環境への適応性など複数の観点で比較しました。そして、最終的に第一の選択肢、つまり現在の拠点にとどまり設備を一部更新し、WMSについては全面的に入れ替えるのがベストであると提言しました。
ポイントは2つありました。まず、ロケーションについて現在の拠点での物流費が比較的リーズナブルであり、東京に移るメリットが見込めないことが分かりました。
一方、これまで利用してきた自動倉庫の仕組みと現在の事業スタイルに齟齬が生じつつあり、将来の環境変化に対応できない恐れがあることも明らかになりました。
結局、新たな場所に移転するより既存の拠点を上手に使っていくのが合理的であるという判断になったのです。
こうして第一フェーズが完了し、いまは設備とシステム、オペレーションの見直しについての詳細設計という第2フェーズに入っています。
ベンダーを入れての実行段階となる第3フェーズでは、CREグループで物流システムエンジニアリングを手掛ける株式会社APT(アプト)と一丸となって進めていく予定です。
さらに稼働した後も、想定したパフォーマンスが出ているかどうかのレビューなどを行います。
まさに構想策定から立ち上げ、稼働後までend-to-endで伴走支援する、こうした形が我々のこだわりです。

―― 今回の案件はどのような経緯で受注に至ったのでしょうか。

秋川 ー 実は弊社の既存のお客様からのご紹介で、特にコンペということではありませんでした。弊社では従来から既存のお客様からの紹介や口コミでの受注が多いことも特徴です。
コンサルティングは無形のサービスを提供する仕事であり、初めてサービスを利用するお客様から見ると不安要素が大きいといわれます。先方の心理的な初期障壁を取り払うため、企業間での口コミやご紹介で提案の機会を頂けるのは我々としてありがたい限りです。

【最新事例2】拠点を移転し運用方式も変更する大決断を支援

―― 他にも事例がありましたらご紹介いただけますでしょうか。

秋川 ー はい。いまお話ししたA社をご紹介いただいたのが、B社です。同社は専門器材の総合商社であり、2005年5月に物流センターを開設されました。この物流センターはシャトルラック(シャトル台車を活用して入出庫を行う自動倉庫システム)を入れており、合理化の進んだ拠点でした。
しかし20年近く経ってスペース自体が手狭になり、設備の更新時期も迎えていたのです。拠点はいまの場所で拡張できるのか、設備は同じタイプのものを更新して使い続けた方がいいのか、システムもこのままでいいのか、大きな意思決定の選択を迫られていました。そこで我々に声がかかったのです。

―― どのような分析と検討をされたのですか。

秋川 ー 今の事業のあり方と今後5年から10年先を見据えた環境変化を前提に、どのような拠点、設備、システムが望ましいのかをゼロベースで議論しました。
その結果、拠点については市街地にあって拡張が難しいこと、設備については導入当時は最先端だったものの現在の事業のあり方と不適合が起きつつあり、将来の環境変化にも十分、対応しきれないことが明らかになりました。
そうした分析を踏まえ、最終的には拠点のロケーションも物流センターとしての設備とシステムもすべて変更することになったのです。

―― すべてを変更するのはハードルが高いように思います。かなり難しい意思決定ではなかったでしょうか。

秋川 ー 特に設備について、シャトルラックではなくデジタルピッキング(デジタル表示機器を用いた人手によるピッキング方式)を採用することになり、この変更は現場のオペレーションにも影響します。自動化という面ではある意味、人手との併用に戻りますが、そのほうが倉庫業務の効率化だけでなく非常時のレジリエンスにも資することが決め手となりました。
 我々はこれまで様々なシステムを設計・導入支援してきているので、当初からいけると自信がありました。しかし、経営層から現場スタッフまで同社のみなさんにとって、デジタルピッキングの活用は初めての経験です。果たして我々が提案するやり方でオペレーションがうまくいくのか、想定された能力が出せるのか、納得していただく必要がありました。
そこで物流センターの一画にデジタルピッキング導入後と同等のオペレーションを行う仕組みを疑似的に設置し、テストを行いました。本来であれば電子表示器に点灯させるところ、点灯したという設定でピッキング作業をしてもらい、手順としてどうなるのか、どれくらい時間がかかるかを検討したのです。
こうして作業性や生産性を検証した上で、導入するという最終的な結論が下されたのです。

―― 現在はどこまで進んでいるのでしょうか。

秋川 ー 移転先の拠点はCREグループのネットワークを利用して探しました。デジタルピッキング用の装置などマテハンとWMSはCREグループのAPTが担当してベンダーの選定を行っています。
 次の大きな山場は拠点の移行(引っ越し)です。ロケーションが変わるだけでなく、設備もオペレーションも一新されることになり、入念な準備が必要です。私たちも現場のみなさんを全力で支援する予定です。

【モットー】「深さ」×「広さ」を目指して

―― 秋川社長がコンサルティングにあたって心がけていること、モットーにしていることは何ですか。

秋川 ー コンサルタントはみな同じことを言うと思うのですが、基本的に我々はお客様だけではできない仕事をこなすことでフィーをいただきます。それだけに専門とする領域についてのプロ意識と知識、スキルは必須です。
ただ、それだけでも不十分だと考えています。いわゆる“専門バカ”になってしまうとお客様にとっては「話が細かくて分かりにくい」「自社の経営にどうプラスになるのかが見えない」といったことになりがちです。
中には“モノ運び”に特化したコンサルティングを行う企業もありますが、我々はそうではありません。あくまでお客様の事業(ビジネス)と戦略を深く理解した上で、経営視点からの提案やアドバイス、サポートを目指しています。いわば「深さと広さ」を兼ね備えたSCM/物流コンサルティングです。
私自身そのことを常に意識していますし、メンバーにも強く求めています。

―― 物流やSCMにおいて課題を抱えている企業様に「こういうケース、こういう状況ではぜひ相談してほしい」というメッセージがあれば教えてください。

秋川 ー 2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制が始まり、「物流の2024年問題」が懸念されています。そうした中、ロボットなど新しいマテハン設備や多種多様な情報システムがメディアで取り上げられるようになっています。
こうした流れに乗って、マテハン機器やWMSシステムの各ベンダーは自社商品を積極的に客先へ提案しています。
しかし、クライアント企業としてはその提案が自社にとって正しい選択かどうかで悩まれているケースが少なくありません。「同業他社がこんな設備を導入したと聞くけれどうちはやらなくていいのか」と迷われたりもしています。
そういう場合はぜひ、ベンダーに対して中立的でクライアント企業の立場に立って戦略を練り、構想をつくり上げる我々のようなサードパーティを活用してみてください。
また、「何かしなければいけないと思うのだが、どこから手をつけたらいいのか分からない」と入り口で立ち止まってしまっている場合もぜひご相談ください。現在のSCM/物流改革の大きなトレンドや先行企業の事例を踏まえてアドバイスさせていただきます。

―― 「オーナーズエンジニアリング」ということも提案されていますね。これはどういう意味でしょうか。

秋川 ー これはプラント設計などで古くからある考え方です。製油所や製鉄所のような大きな施設を構築していくとき、ベンダーが持ってきたプランをそのまま導入するのではなく、ユーザー企業のエンジニアリングチームが基本方針を決めてベンダーに具体的なプラン提案を求めるやり方です。
大きな設備投資をする際、ベンダーからの提案内容を判断する物差しがなければ当然、判断に困ります。基本的にベンダーは自社の商品を提案し、それを評価・選択するのはユーザー企業の責任です。オーナーズエンジニアリングはそのための考え方であり、現在でも有効です。

―― ただ、中小企業や中堅企業ではなかなか自社でそれぞれの課題に対応する専門チームを抱えるのは難しいのではないでしょうか。

秋川 ー もちろんその通りです。大企業においても常にエンジニアリングチームを抱える必要性も余裕もなくなってきています。プラント設計だけでなく、DXなどの情報システムの導入・更改、SCM/物流改革なども同じことです。
いまは必要に応じて、外部のエンジニアリング会社やコンサルティング会社を活用するケースが多くなってきていることを感じます。ある一定期間、ゴールへ向かって集中的に取り組むプロジェクト型のタスクでは特に、必要な人員やノウハウ、機能を外部調達することで時間節約と業務品質を両立させるのは賢明な選択だと思います。

【アドバイス】SCM/物流変革からチェンジマネジメントへ

―― いまや物流が事業全体の安定性や収益性を左右する時代です。これからの時代のSCM/物流改革に向けて、クライアント企業のみなさんにアドバイスがあればお願いします。

秋川 ー SCM/物流改革の現場では、プロジェクトが動き出したものの「なぜかうまく進んでいない」とか「このままでは頓挫しかねない」というケースが結構あります。実際、途中でうまくいかなくなったプロジェクトを建て直すケースもこれまで数多く経験してきました。
そうした経験から言えるのは、SCM/物流改革は決してマテハン設備やWMSの入れ替えだけで解決する単純な話ではないということです。もっと手前にある自社の事業(ビジネス)のあり方、業務の進め方、あるいは評価指標や組織のあり方が実は問題だったりします。
SCM/物流改革はそういう大きな取り組みなのであり、組織全体におけるチェンジマネジメントのきっかけにするべきであると我々は考えています。

―― 具体的にどのような取り組みから始めたらよいのでしょうか。

秋川 ー 例えば検討段階から外部の視点を導入してみてはどうでしょう。SCM/物流改革に着手しようと社内でスタッフを当てても、初めてなのでうまくいかないことはよくあります。そこでコンサルティング会社に声を掛け、相談相手、壁打ち相手になってもらうのです。我々もそうした意見交換の機会は喜んでお引き受けしています。
また、実際にプロジェクトを動かす段階になったら、メインで担当するベンダーやコンサル会社とは別に「第三者評価」を依頼することも有効です。
我々の場合、システムベンダーとユーザー企業の橋渡し役をお引き受けすることもあります。システムベンダーの発想とユーザー企業の発想の両方が分かるので、コミュニケーション不全や理解の食い違いが生じたとき交通整理をさせていただきます。
そういった比較的、関与の浅いタスクからend to endの伴走支援まで、クライアント企業のご要望に応じて柔軟に対応できるのが我々の強みだと思っています。ぜひ弊社を上手に活用していただければうれしいです。


―― さまざまなクライアント企業のSCM/物流改革においてとても心強い味方になるのがSSAであるということがよく分かりました。本日はありがとうございました!!

 

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